K・Hの自宅のベランダから
今年の春、1ユーロ170円・ドル160円の時にチューリッヒ(スイス)、フィレンツェ(イタリア)、ローマ(イタリア)、バルセロナ、バーデンバーデン(ドイツ)の3か国に行ってきました。
我々夫婦と仲のいい日本人の奥様「K」とドイツ人のご主人「H」のご夫婦と、前から泊まりに行くと約束をしていて、家に泊めてもらいました。(宿泊代はタダだったので旅行に行けました。)
Kの息子夫婦と娘夫婦は日本に来た時、食事や買い物などをする間柄です。
K・Hご夫婦はとてもお金持ちで、チューリッヒのご自宅と、バルセロナの別宅と、バーデンバーデンのほぼ完成したRCの別荘に泊めて頂き、フィレンツェとローマは、我々家族だけで旅行し、民泊とホテルに泊まりました。
フィレンツェとローマは、娘と1歳半の孫が一緒で、(娘達はイタリア旅行後に分かれました。)小さい孫がいて、スーツケースと、ベビーカーがあり、2週間で5ヶ所の移動があり、時間的に、体力的にとてもハードな旅でした。
今回の旅行で、1番興味が有ったのは、建築と料理、そして「ヨーロッパのバブル」がどのような状態なのか、実際に目で見て、肌で感じたかったのです。
当時、ドル円160円の時ですので、ハワイのラーメンが4,000円するとの話はよく聞いていたので、ヨーロッパは、超インフレの中で、どの位物価が高いのか?、不動産は高いのか?、景気はどうなのか?、それが今回の旅行で私が、一番興味が有った事でした。
このユーロ高だったので、2週間の間、日本人の旅行客には一人も会いませんでした。
まずは、チューリッヒについてですが、街並みの写真を見ながらお読みください。
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1.チューリッヒの旅の様子
チューリッヒの夕方到着、K夫婦が飛行場に迎えに来てくれていた、娘夫婦は別れてK娘夫婦の家に。我々は、K夫婦とそのままチューリッヒのレストランヘ、その後湖沿いの道を通り、K・Hの自宅へ向かう。古い家と新しい家や低層のマンションが並び、とても綺麗で、興味深い景色だった。自宅は、総世帯4戸のマンションの最上階で、素晴らしい部屋。翌日は、Kがヨガでその間スーパーで調査、その後娘達と合流し、金融街のビジネス街と近辺のお洒落なストリートを市内観光、そしてリマト川沿いを散歩(古い欧州の町並みが続き本当に)リンデンホフの丘を登り(歩き疲れた),トラム(都電)に乗り、下町に、Kの息子と婿の経営する手作りのかばんショップを見学(かばんの販売は、百数十万円から)、Kの娘のご自宅を訪問(便利だしにぎやかな所でいいが家賃は高い)、我々4人で自宅方面に向かい、K夫婦がよく行く小高い丘のお洒落な山小屋レストランへ(写真有)、(窓からの景色は素晴らしくお金持ちになった気持ち。)翌日は、フィレンツェへ
2.チューリッヒの生活費
チューリッヒは、給与水準が世界第2位(確か日本は20数位)で、ヨーロッパの中でも物価が高い格別な都市です。
家は高いので、若い中流の人でも中々買えない。
Kの子供(中流・子供一人)の話では、「生活費50万円・マンションは普通120~130平米で家賃50~60万円・保育園20万円・普通のレストランの食事4~5万円/一人」、Kの子供が言うには、「収入は多くても出る額が多く、生活は苦しい、収入は少なくても日本の方がいい。移住をしたい。」
3.食事について
a. チューリッヒに着いて、直ぐに行ったレストランは、我々夫婦はお腹がすいていなかったので、我々夫婦は旬のホワイトアスパラガス、K夫婦はボリュームのある肉料理、ワイン一本を飲んで、4人で一人18,000円(K夫婦は食べ慣れているので、それで終わりにして、家でデザート)
b. オペラ座のパラソル席で昼間ビール一人を1杯とサラダ・5人で一人6,000円(観光地だからしょうがないか?)
c. 二泊目の夜4人で、K夫婦がよく行く小高い丘のお洒落な山小屋レストラン、デザート等なし・ワイン1本(4人で一人27,000円)・・普通に食べると一人5万円?おしゃれな店なのでユーロ高を考慮すれば、常識の範囲かもしれないので、そこまで高くないと思う事にしたが、私は一人でワイン1本を飲めるので、K夫婦と一緒の時は物足りず、家に帰り、日本から持って行った日本酒を一人飲んでいた。本気で飲んで食べたら一人8万円は使うのかな?
4.スーパーの価格と実生活
目玉のコークやウォーターは、日本の感覚で100円・野菜や肉は高くない・加工品になると少し高い・スーパー併設の喫茶店のコーヒー1,000円・・・庶民の生活のスーパーの価格はけして高くない。
私は、今回の旅行で、それぞれの所で、スーパーが有れば必ず入り、野菜や肉やドリンクなどの価格を詳しく見て、ホテル代を調べ、食事をすればその店ランクと立地を考えて、その価格を日本と比較してみました。
ヨーロッパの富裕層は、桁違いなお金持ちで、金融の都市チューリッヒは富裕層が多く、彼らの資産は庶民とは余りに違い過ぎる。
今ヨーロッパは移民などが問題になっており、中間層より低いクラスの人の暮らしはより一層苦しくなっている。(スイスは、規制があり移民は少ない)
実際、スーパーの食材は決して高くない。
皆が外食をしている訳ではない、だからスーパーの価格を見れば庶民の生活が見えます。
貧富の差が鮮明になってきており、働き盛りのKの息子達の話を聞き、バルセロナでは、Kの知人の日本人の話を聞き、街の物価の事を考えると、中間層以下の不満がピークに来ているのではないでしょうか?
まだ中間層ならまだいいが低所得者層の生活はもっと苦しい。
イタリアやスペインは移民が多く、物価が安い、それでも観光地としての消費価格と実際の庶民が生活する為の物価価格に大きな相違がある様に見えます。
庶民の生活は大変で、ヨーロッパの景気が良くないと私は思います。
5.不動産
チューリッヒは、中心の一番高いのは、中心地の商業地(価格は不明)、チューリッヒは、左右の山の間に広がる細長い湖に隣接していて、その湖沿いの家は景色がよく不動産が高く、中心地に近い方が更に高い。Kの自宅は、車で30分位行った湖畔に建つ3棟のマンション(一棟は、広い4戸のみ)の最上階の部屋で、多分部屋は150平米位・それ以上?と広く、その先に続くベランダからは、湖と遠くに山々が見えて気持ちがいい。7億円で購入したが、今はお金とかでなく、物件がないので買う事が出来ないそうです。(今は値上がりしたのか?中心地近くだといくらなのだろうか)
私は今回の旅行を通じて、「ヨーロッパのバブルは既に頂点を付けているのではないか?そして、景気は既に下振れし始めているのではないか?」と思いました。(あくまで個人的な感想です。)
これから、2回くらいに分けて、素晴らしいヨーロッパの写真と共に、私が見た景気感を書いていきます。
次回は、イタリア・スペインのメルマガを書かせていただきます。
鈴木